現在国会で審議中の生命保険会社に予定利率を引き下げる法案ですが、
現在の情勢ではあっさりと法案が成立してしまいそうな情勢です。
今回はこの生命保険会社の予定利率引下げについて
レポートします。
まず、現在のデフレ状態で日本の生命保険会社が置かれて
いる状況は非常に厳しいといえます。特に以下の3点に
関しては直ぐに改善される見込みは立っていません。
@ 歴史市場初の低金利によってバブル期の契約が
逆ザヤになっている
A 外資系生命保険会社の参入・営業強化による競争激化
B 賢い人が増えて、安易に契約の転換に応じなくなってきた。
私たちの一般の人間からは、「なんだ当たり前の事じゃないか」
との意見が出てきそうですが、生命保険会社にとっては非常に
厳しい世の中になってきたと言えるでしょう。
特に逆ザヤに関しては生命保険会社だけに責任がある訳ではなく、
政府にも生命保険を認可してきた責任もありますので、
このままの状態を放置すれば金融危機を再度起こしてしまう
可能性がある為に、敢えてこの法案を通そうとしているように
思われます。実際に大手生保が破綻するような事態になれば
生保に出資している銀行の株式が再度売り叩かれ、
金融パニックが起こる可能性は非常に高いと考えられます。
さて、法案の中身ですが要約しますと
@ 生命保険会社の自主的な申告で契約者の
予定利率を下げる事が出来る
A 予定利率の下限は3%とする
B 以前から積み立てられた責任準備金は削減されない
C 首相が申請証人の時に解約の一時停止を命じる事が出来る
D 総代会で4/3、株主総会で2/3以上の特別決議が必要
E 対象契約者の1割超が反対し、契約額が1割超なら撤回
F 生保は契約者に総代会(株主総会)
前に文書で十分な説明責任をする
この予定利率の下げが行われるケースはそんなに多くないと
考えられます。なぜかと言いますと、
「予定利率を下げる=経営が危ない生命保険会社」と
自ら認めてしまうからです。この申請をする事がマスコミに
流れた時点でCの解約の一時停止が発動されると思われますが、
これはあくまでも臨時の措置になると思われます。
一時停止が解除になったら、一気に解約が殺到する事は明らか
です。したがって生保を救おうという法律が逆に経営危機を明
らかにするという完全に矛盾した事になってしまいます。
それでは、この法律によって予定利率が下げられる可能性は
どの様な物かと考えますと、次の2つのケースが考えられると
一部マスコミでは報道されています。
@ 大手の生命保険会社のほぼすべてが同期に申請する場合。
A 経営危篤のる生命保険会社を救済する協力なスポンサーが付いた場合。
これは私の個人的な考えですがそれでも予定利率を下げる
申請はほとんど可能性がないと思います。まず@の大手全社が
同時に申請することは、経営体力に大きな差がついてしまった
現在では、優良生保が足を引っ張られる事になりますので、
かなり可能性は低いでしょう。
Aのケースも、スポンサーになる企業にとっては破たん前に
現在の生保を救う予定利率を選択するよりも、一端破綻させて
おいてから買収した方が有利になる事から、これも可能性があまり
大きくないと思われます。破綻すれば責任準備金を減額したり、
余分な負債が削減されますので経営がやり易くなりますし、
破綻後の方が買収金額が圧倒的に下がる事になりますから。
もし、万一あなたの契約している生保が予定利率を下げる申請を
出した場合には、まず慌てない事が重要です。どうせ、解約は
一時停止になりますし、反対意見を述べる機会も与えられます
ので、冷静に対処してください。それから、最後の手段として
裁判所に持ち込むケースも出てくると思いますので、
安易に解約しない方がよいと思います。
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