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フィナンシャルプランナーの視点

一億総中流は過去の話

 

  日本人の意識の中には横並び意識が高いと考えられて
 きました。自分自身の所得の意識に関するアンケートを
 取ってみると現在でも「自分は中流である」と答える人が
 非常に多い事も事実です。しかし、現在ではその「一億総中流」
 と言った意識はかなり薄らいできていると思われます。実際に各
 世帯の所得格差は徐々に拡大していると言う指標が発表されました。
 今回は少子化問題と共に日本社会の大きな課題になると考えられる
 所得格差について考えていきたいと思います。

   6月26日の日経新聞にジニ係数という聞きなれない
指標が発表されました。このジニ係数と言うのが所得格
差を表す指標です。この指標が過去最大を記録したと言
う事で、所得格差が最大になってしまったと言う記事に
なった様です。発表元の厚生労働省では高齢化の進展に
よる所得格差の拡大が主原因と分析しています。
(高齢化で年金生活に入った人は所得ゼロとカウント
される為)

 しかし、評論家の方が指摘している様に、所得格差の
拡大の主原因は高齢化だけでなく、日本の社会の構造的
な変化や政策によって引き起こされている事は間違い
ありません。


  つまり、日本人の働き方が完全に2極化してきた事が所得格差を広げている大きな原因だと考えられます。まず、今回の景気回復過程において大企業がまず1番最初に恩恵を受けています。最近では能力実績主義の賃金体系が増えてきていますので、大企業の中でも実勢を上げたごく一部の「勝ち組」社員の所得が大幅に増えるのは明らかです。
 
それに対して、大企業の中でも実績を上げる事が出来なかった「負け組」社員や、元から景気回復の恩恵を被っていない中小企業の社員は全く蚊帳の外に置かれています。
 まして、パートや派遣労働者等の人には働く機会は増えるでしょうがそう人件費を抑制するする為に使われているこれらの非正規雇用者には所得大幅上昇はほとんど考えられません

  失業率も最悪の数字では無くなったものの、まだまだ5%近い数字ですから、なかなか仕事を見つける事ができない人も多いと思われます。


   世界的に見ると、所得格差が最も大きいのは米国で続いて英国になっています。逆にスウェーデンやフランス・ドイツのヨーロッパ大陸の国は所得格差はかなり少ない水準にとどまっています。これは所得を税金で徴収してその後に再配分した後の比較ですので、各国政府の政策がこの水準を決めている要素が大きいと考えられます。

 この比較でみると日本は第3番目と言う事になります。つまり米英を必死にになって追いかけているという事になります。

 イラクでも日本は米英にくっついて行こうとする動きが顕著ですが、所得再配分機能を極限まで削るという政策でも同様と言う事ですね。


   さて、この様な動きに対して私たちはどの様に対処すべきかですが、まずは「勝ち組」に入る事が非常に重要になってきます。もちろん全ての人が「勝ち組」に入れるわけではありません。入れなかった人が一生「負け組」で過ごす事になるかどうかは、本人の心掛け次第です。会社をリストラされてもあきらめる事はありません
いくつか方法があります。ひとつは必死に勉強をやり直し、さらにキャリアを積んで年収アップを図る方法です。また、本当に志を抱いている人なら独立・起業して会社を立ち上げる事も可能な制度になりつつあります。
 何しろ資本金が1円で株式会社が設立できる世の中になってきましたから。   


ただ、現在大きな障壁があって社会問題になっている事は、日本は起業で一度失敗すると2度目はほとんど不可能と言う点です。起業したばかりの社長さんは会社の財産だけでなく自分自身の個人財産を金融機関の担保に取られる事が今だに非常に多いと言われています。ベンチャー企業は成功すれば一気に資産を増やせますが、失敗したら社長は無一文になってしまう様な慣行は早く無くさないといけません。何度でも再挑戦できる社会になれば日本の活力も再び蘇ると思われます

 

 
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